神奈川オルタナティブ協議会  【オルかな】公式ブログ

市民団体 神奈川オルタナティブ協議会【オルかな】の公式ブログです。

【大盛況に感謝☆高齢者医療介護勉強会3、開催しました】

「精神薬ゼロを目指す特養から学ぼう!」大成功に終わりました。

 

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たくさんの方の参加をいただき、当日は72名、集まりました。
講師のお二人の語るテーマが、多くのかたの関心を集めた結果です。講師のお二人には本当に本当に、感謝です。


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最初に私たちオルかなの活動報告をさせて頂きました。なぜこのような、精神薬に関する勉強会をやっているのか。代表みつはしって誰だよ?どんなメンバーがいるの?そんな話です。オルかなを知らない多くの人に、知っていただく機会となりました。

 

 

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講演1は、看護師のなな草さん。「精神薬の問題、在宅支援の現場から」というテーマで、地域包括支援センターで直面する、高齢者のかたの多剤処方の問題を、リアルな事例を出しながら語ってくれました。

 

認知症という病気の宣伝が過剰に行われている「医療化」の問題、そうやって不安を煽っておきながら、その状況を支えるしくみが地域につくられていない現状。

 


薬は危険と思いながらも、必死で介護するご家族や認知症ご本人が精神薬を飲むことを、ダメとは言えないもどかしさ。

 

ご家族がそうせざるを得ない危機的状況に追い詰められる、孤立してしまうこと自体が、社会問題なのだとあらためて認識しました。

 


そんな中、なな草さんが現場で出来る事を地道に取り組んでおられる姿に、とても勇気づけられました。会場には看護師さんもたくさん来られていました。多くのかたの心に響いていたと思います。

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講演2は、ときわの杜の施設長、奥山さん。他業種から、ふとした縁で福祉業界に。入居者さんの薬の多さに驚き、食事で元気にしたいと思いたちます。そして、突然死されてしまったかたに直面したことで、独自に精神薬やこの国の精神医療のことを勉強し、仲間を増やし、嘱託医を変え、減薬に取り組まれてきました。
嘱託医、管理栄養士さんとともに、ビタミン、カルシウムマグネシウムなど栄養面も学びながら、現場の介護職とも連携して少しずつ、入居者さんの減薬をしていきました。話して頂いた事例の方たちの話は、他では聞いたことがなく、そうやってできるんだ、と参加者のみなさんも驚いておられました。

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しかし、あくまでもこれはときわの杜での取り組みです。
これがすべてではないし、とにかくお1人お1人の状態を見ながら、そして現場職員にも無理をさせないように手探りでやっていった結果だそうです。

 


その過程は、さらっとお話ししてくださいましたが、大変なご苦労と、周りからの非難をたくさん受けながらのものでした。方針の合う嘱託医や産業医を見つけるのにも、ご苦労されています。

 


しかし、医師を味方につけてからの動きは早かったそうです。やはりこの国では、医師を味方につけないと苦労する、という仕組みになってしまっていることを、あらためて感じました。

 


奥山さんのような施設長さんが全国に広がったら、高齢者のみなさんがもっと元気になれると思いました。

 

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一方で、会場からの質問もありましたが、施設であれば施設長や法人の方針があれば入居者さんへの対応は良い方に統一されていきますが、在宅介護の現場では、主治医もそれぞれ違い、家族が大変な思いをされて介護している中で、一度飲んでしまっている薬を減らす、やめるという取り組みは、とても難しいのだと思います。

 


私たちオルかなは、医療や薬のすべてを否定しているわけではありません。そうせざるを得ない状況をどうしていくのか、少しでも薬に頼らない地域を作るにはどうしたらいいのか。多くの市民のみなさんと考えていきたいと思っています。

 


講師の堀川さん、奥山さん。
参加してくださったみなさま。ありがとうございました!

 


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当日は、【オルかな応援会員さん】の募集も開始しました。
さっそく、15名のかたが入会してくださいました!
今後も、各イベント会場で入会できます。
年会費3000円です。
オルかなを応援したい!と思ってくださるかたは、イベントに来ていただくか、お問合せください。

 

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