神奈川オルタナティブ協議会  【オルかな】公式ブログ

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サードオピニオン会IN二俣川(12月13日開催)のご報告

12月13日㈪に開催されたサードオピニオン会IN二俣川
の様子を報告します。
参加者は8名。平日(月曜日)開催の会としては
久しぶりに満席となりました。

冒頭、MCの中川聡(全国オルタナ代表)から
大阪の30代男性のケースの紹介。
当地の精神科病院に3年間医療保護入院しており、
本人も家族も退院を希望しているにも関わらず
病院側に拒まれている・・・。
本人の希望を実現する方途について考えを述べました。

それでは、参加者の皆さまのおもな発言(大意)です:
・離婚の調停が難航していて、そのためイライラして
子どもへの暴言が抑えきれなくなってしまっている。
・(離婚に関して)行政の支援を受ける関係上、通院している
必要があるので新しい病院に転院してPTSDの治療を受けている。
・(PTSD治療の)カウンセリングを受ける前提として
SSRIの服薬をすすめられている。
もしかして私はひっかかっているのか?と思う。
PTSDは歴史が浅く治療法が確立されていない。
学会のHPを見ると「薬物治療が前提」と5年前とは
逆のことが書いてある。
PTSDを薬で治療するなんてインチキだと思う。
・(カウンセリングの曝露療法について)
僕にも近づけない街、入れないレストランがある。
別にそのことを克服する必要はない。
・トライアル雇用で介護の仕事に就いていたが、
障碍者枠であるために賃金で差別に遭った。
・(差別の件で)労働組合や社労士に相談した。
障碍者のことを安く使える道具みたいに
考えている人がいるのかもしれない。
・いざ自分が差別されると、こんなに嫌なものなんだなと。
・差別があったのは賃金だけだったので残念。
・自分の人生、どこに向かっていけばいいのかわからない。
大義名分がないと前に進めない。
統合失調症の薬に脳を保護する機能があるという言説は嘘。
・総合失調症の人は一人でいることが多く、
一人で思考がぐるぐるしていることが多い。
そうした人にこういう場が必要。
生活保護で生活することに罪悪感がある。家族から責められる。
・日本人の道徳観念のおかしさ・・・イギリスの貴族は
1000年働いてないけれど堂々としている。
現代の日本人の流動資産の半分は家賃や配当金、
日本人の半分は働かずに暮らしている。
働くことを考えないほうがいい。
・(薬物治療について)看護学校の先生から
「なんで合う薬がみつかるまでやらないの?」と言われた。

生活保護を受給している方が抱える罪悪感と
その背景にある日本人の道徳観念についてのお話は印象的でした。
日本人の半分は働かずに暮らしている・・・という発言には
実際、統計的な裏付けがあります。
仏経済学者ピケティは『21世紀の資本』においてフランス
はじめ現代の成熟した資本主義諸国には「プチ不労所得生活者」
とも言うべき人々が多数いる現実を指摘しました。
都心の喫茶店や百貨店など、平日昼間に訪れてもどういうわけか
お客で賑わっていますね。
そうした人々が社会で幅を利かせ、政策的に優遇される一方で
生活保護受給者が人格攻撃の対象になる・・・数年前に特大の
ベストセラーを放ったにもかかわらずピケティが日本の論壇では
いつの間にか取り上げられなくなっている現実と併せて
考えさせられます。

2022年1月のサードオピニオン会IN二俣川
16日(日曜日)および17日(月曜日)の予定です。
参加ご希望の方は神奈川オルタナティブ協議会【オルかな】
Facebookイベントページにアクセスしていただくか、
al_kana2014@yahoo.co.jp までメールください。
(オルかな事務局 黒柳)