神奈川オルタナティブ協議会  【オルかな】公式ブログ

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3月20日開催・サードオピニオン会IN二俣川のご報告

去る3月20日(日)に開催された【オルかな】が主催する
サードオピニオン会IN二俣川の様子をご報告します。
参加者は13名、そのうち新規の方が4名でした。
MCは全国オルタナティブ協議会代表の中川聡

冒頭、中川が愛知県に滞在する、統合失調症とされている当事者の件について
報告しました。
夜中に外出して帰ってこれなくなるなどのことがあって野田正彰先生に診てもらい、
薬の処方を調整。(野田先生は患者に出す薬は自分でも飲んで試している。)
彼はアクセサリーの自作が得意なので、今度一緒に部品の問屋に行く予定。
続いて、13日に千葉で開催されたサードオピニオン会IN船橋の参加者のケースを紹介。
医療系の大学を休学中の女性。高校時代に発達障害の診断を受けて
現在も薬物治療を続けているという。
彼女に対しては減薬・断薬して快復している
人の例を紹介するために東京・練馬と二俣川のサードオピニオン参加者から
2人に千葉の会まで来てもらった。
作業療法士を目指しているとのことで、茂木厚子さんのところに
見学に行くことになった。

それでは、参加者の発言から主なもの(大意)を紹介します。
・学生時代にうつ病との診断で服薬を始め、数年間の紆余曲折を経て断薬。
今はその経験を活かすため精神保健福祉士の資格取得に向けて勉強中。
・新しい仕事が見つかりそうだが、職場に入るためにコロナワクチン接種が必要
だと言われて悩んでいる。

・薬の副作用についてはそもそも医者が報告しようとしない。
逆に、報告する医師は常に報告している。
・精神科病棟で看護師をしていた。精神看護のあり方について病院と医師の
批判を続け、さんざんもめて退職せざるを得なくなった。
今は精神保健福祉士を目指している。
・心理士の実務者研修のアルバイトをしてみたが、ミーティングでは
教科書的話題が多かった。薬の副作用の話をしたら驚かれた。
東洋経済オンラインの記事を書いた記者が練馬のサードオピニオン会に
来ていた。野田先生にも取材に行っているという。
統合失調症は本来、転帰は悪くない疾患。
・高校時代から12年間同じカウンセラーにかかっていて、
「あなたは障害者雇用でしか働けない」などと言われていた。コロナ渦で
カウンセリングに行けなくなり、距離が取れてよかった。
・支援職についている人間が当事者の社会復帰を阻んでくる。
・カウンセラーより身近な友達などに相談したほうが良いケースは多々ある。
・大学の医学部での世間話で、精神科医が患者のことを「こういう困った奴だ」、
と言っている。医者の教育段階でそうした印象を植え付けられている。
・とある精神病院はベッドの利用率75%でも赤字、ギリギリ100%に近づけないと
黒字にはならないという。
オルタナティブでは自民党(政権与党)の国会議員相手の勉強会を終着点として
社会運動はやりきった感があるが、現状は変わる兆しすらない。
・国のメンタルヘルス関連の予算の9割が医療に流れてしまう。
・いじめの加害者はいじめのパターンを家庭などで学習している。
統合失調症の原因としては家庭環境が一番大きい。
ひどい親子関係を放置したまま本人のカウンセリングをしても成果は上がらない。
・家庭の問題について、特に日本人は立ち入ることができない。

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【オルかな】代表・三橋淳子(精神保健福祉士)の影響を受け、
独立系の精神保健福祉士を目指す人が出てきていることには勇気づけられます。

(参考)

1.野田正彰先生の最近の記事を紹介します。

webronza.asahi.com

2.茂木厚子さん(Kids Sense)Twitter

twitter.com

3.東洋経済オンライン記事

toyokeizai.net



 今回の会でも話題に挙がりましたが、現在この社会では
コロナワクチンに疑問を呈したり、医療や薬のことを問題視する言説は
多くの場合「陰謀論」だと言われます。
 サードオピニオン会には、そうした「他の場所では相談できない」悩みを
抱えた方が訪れてきます。
 前回の報告で「市民科学」という概念を紹介しましたが、物は言いようで
陰謀論」を「市民科学の実践」と言い換えたら
随分と違ったイメージになるのではないでしょうか。
 「プルトニウムは食べても大丈夫」と言い放つ物理学者が最高学府で教鞭をとり、
ベンゾジアゼピン系薬剤に常用量依存は存在しない」と裁判で証言した
精神科医が何食わぬ顔をして出版・講演活動を続けていられるこの社会で
異端として扱われることなど何ら恐れることでも恥じることでもありません。
 先日訪れた書店では、カール・マルクスの『資本論』についての
図解入り解説書や漫画が大量に平積みになっている光景を目の当たりにしました。
80年代〜90年代の日本の言論界を記憶している者にとっては隔世の感があります。
 社会の圧倒的多数派が信じている主流の言説が後世になって全くの間違い
であったことが判明したり、異端とされた言説が数十年後、数百年後に正統と
されるようになる―というケースは歴史上、枚挙に暇がありません。
それは自然科学の範疇にあるとされているテーマであっても同様です。
 すくなくとも、「陰謀論」という言葉を使う者に言論人の資格はないのだ、
ということは言えると思います。

来月のサードオピニオン会IN二俣川は4月10日(日曜日)、11日(月曜日)
の開催予定です。詳細及びお申込みについては下記リンクをご覧ください。
4月10日開催
4月11日開催

※すでにお知らせしておりますが、
平日(月曜日)開催のサードオピニオン会IN二俣川
5月分の開催をもって終了させていただきます。
6月以降は日曜日開催のサードオピニオン会IN二俣川
ご参加ください。

(オルかな事務局 黒柳)